Q&Aをあきらめて早めにセッションを出たら、そこからがWWDCの本番だというのが私の考えです。セッションの合間の他の参加者との情報交換こそWWDCの醍醐味じゃないでしょうか?
WWDCの技術セッションは通常同時に7トラック位が並行して行われます。話を聞きたいセッションが同じ時間に行われてしまうことも結構あります。そんなときに大企業から大勢で参加しているのであれば何人もで分担してセッションを聞くこともできますが、単独参加であったりするとそういうわけにもいきません。その場合、知り合いでそのセッションに参加している人がいれば、どういうことか聞くことができます。
自分が出席したセッションであっても、聞き逃したことがあるかもしれません。同じ話を聞いても立場が違えば、違う見方ができることもあります。この合間の時間帯に他の人と話をすることは非常に重要です。周りの人の話を聞きましょう。
え?初参加で知り合いがいないし、単独参加なんですか?心配いりません。普段日本にいるときには、Macのプログラミングに興味を持っている人なんてほとんど会いません。まして海外。そこで日本人というだけで話かけやすくなります。知らない人でも日本人を見かけたら、「さっきはどのセッションを見ていたんですか?」そんなことから声をかけてみませんか?(最近は韓国人中国人など日本以外のアジア系の人も大勢参加しています。声をかけたけど日本語が通じなかったってこともあるかもしれないけど、そのときには笑って間違えたと言っちゃいましょう)。
なお、どうしてもセッションの内容で質問したいけどQ&Aで英語の質問をするのができない場合には、会場内に日本人スタッフが常駐している場所があります('05年まではインターナショナルラウンジと言う名前の場所でした)。そこでこの分野のことで…と伝えれば、日本人スタッフが直接答えられなくても、後で本社技術者に質問して回答を伝えてくれます。せっかく高額の参加費を払ってきているのだから、めいっぱい活用しましょう。
WWDC'06では、参加者4人に対して1人の割合でアップル社の社員が会場に来ていたそうです。その中にはマニュアル担当やQA担当など直接実装を担当していない人も大勢いますが、それでも実際にOSなど開発している人が大勢参加しているのは事実です。廊下を歩いているあなたの隣にいる人が実はあなたが使い方がわからなくて困っているAPIの中身を実装したその人かもしれません。たとえ違ったとしても、誰がその問題に詳しいか知っているかもしれません。そうでなくても社内の人もそのAPIを使っているし、そもそもどういう形で組み込めばイイか標準的な作法を知っているかもしれません。ネームプレートにはAppleと社員であることがわかるように書かれています。質問するせっかくの機会です。勇気をだして話しかけてみましょう。
別項でも書きましたが、闇雲に聞くよりも分野別のLabなどに出かけていって質問したほうが回答を得られる可能性は高いです。合間の時間にちょうどそういうLabがあればこの時間を活用するのもイイ考えです。
会場内はAirMacが使えます。休み時間などにメールチェックをすることもできますし、iChatで友人と今どこ?と連絡をとることもできます。ただ残念なのは何千人もの人が同時に接続しようとするとアクセスできないことがあるのです。キーノートの前やセッション中のセッションの部屋の中など、大勢が一斉にアクセスする場合は使えないことが多いので、この時間帯はとりあえずあきらめてください。
廊下の休憩スペースなどにEthernetのケーブルを用意してくれています。AirMacが使えないけど、どうしてもインターネットにつなぐ必要があるという場合には、ここでつなぎましょう。そんな場所ではコンセントもありますから充電もできます。
ノートパソコンを持ってこなかったんだけど……という場合には、自由に使える端末が何カ所かに設置されていますのでそれを使うこともできます。この場合にはWebメールとかじゃないとメールチェックはできないですけどね。
ホテルのメール環境についても触れておきます。これはホテルによってまちまちなのですが、それでも最近の中心部にあるスタンダード以上のホテルでは1日10ドル程度の追加料金で高速回線が使い放題になることが多いです。その場合、部屋にEthernetのモジュラーポートがあってそこに接続することになります。年々状況は変わっていますので、ホテルを予約するときに調べてみてください。'05年にはネットワークポートすらなかったホテルが、'06年にいったら無料の無線LANが使えた 。最新の情報を確認してください。
別項でも書きましたが、Apple Storeで無線LANは使い放題ですし、StarbucksのようなHotspotがあるところもあります。日本の留守宅や取引先とメール連絡するくらいなら、それほど心配しなくてもよい時代になっています。
ただ、会場内からのアクセスしか認めていないサイトで最新情報を公開している場合があります。できれば、会場にノートパソコンを持ち込みたいです。
現地での大事なイベントの一つにApple本社の訪問があります。木曜日の夜。Apple本社の中庭でビールパーティが開かれていました。この場合、サンフランシスコの会場からは参加者用のバスが出ていて無料送迎してもらえます。
Apple本社のすばらしい環境を眺めるため、一度は行ってみたいものです。普段でも観光ででかければ外観は見ることができますが、社員でもないのに中庭にまで入れるのはこの機会だけですからね。
本社にはCompany StoreというAppleロゴ入り商品などを販売するお店があります。この製品は、他では購入できないオリジナル製品が多いので、お土産にもってこいです。ただ、数千人の参加者がこの日に一斉に買い物をしようとするので、入るまで1〜2時間待ち、レジに並ぶのも30分以上というのもあたり前という状態になっています。Company Storeでお土産を買いたいと思っている人はある程度裏技を使う必要があります。
会期中は通常より延長した時間でやっているようなので、この日を避けて別の日に訪問する手があります。スケジュール次第では半日暇ということができるものです。そういう時に独自の手段ででかけましょう。レンタカー、タクシー、近くまで電車で行ってタクシーという手が考えられます。車で移動した場合、会場から約1時間の距離にあります。'06年にタクシーで行った人たちは片道170ドル位で行けたと言っています。4人で相乗りできれば一人5千円くらいでしょうか。郊外のホテルに宿泊したり他にも車を使うのであればレンタカーのほうがいいでしょう。レンタカーをこのためだけに借りる場合でも、4人くらい仲間を集めれば大きな負担にはならないですね。
タクシーで行く場合注意すべきことは、アップル本社周辺で流しのタクシーを捕まえるのはほぼ無理だということです。往路で使ったタクシーの名刺をもらって無線で呼んでもらうとかしたほうがいいでしょう。近くまで電車で行って、駅待ちのタクシーを使った場合だと、30分後(とか1時間後)に迎えにきてくれとか言うこともできます。別の日に行くのではなく、木曜日の最後のセッションの前に出かけるという手もあります。そうすれば、買い物は人が到着する前にすませることができ、帰りはアップルが手配してくれた無料バスで帰ればいいのですから帰りのタクシーの心配をする必要がありません。なお、本社最寄り駅はLawrenceですが、ここの駅前ではタクシーが待っていることが少ないので一つ先のSanta Claraまで行った方がタクシーを捕まえやすいようです。レンタカーで行く場合には、freewayの280号線でDe Anza出口すぐです。infinity loop 1, Cupertino, CA。
アップル社でなにかCompany Store対策を考えてくれるとうれしいのですけどねえ。
ちなみに、本社でのパーティ当日はWWDC参加者向け特製Tシャツが販売されています。これは裏技を使って買いにいった場合には入手できません。Tシャツだけ並んでいる人に直接お願いするという手もあります。
残念なことに、'07年にはアップル本社でのパーティはありませんでした。あまりに参加者が増え過ぎ、移動のチャーターバスの問題なのか、それとも本社の中庭に入りからなくなったのか。代わりに会場近くの公園のような場所でパーティが開催されました。本社でのパーティがなければ、本社に先乗りしてチャーターバスでサンフランシスコへ戻る裏技も使えません。せっかくの機会なので本社を見たり、アップルグッズを買ったりはしたい希望は多いでしょう。アップル社もこのあたりは考えていて、本社に行けなくなった代わりに、会場でCompany Sotreの出店を出していました。今年はどうなっているのか、対策を期待します。